自然観察に持っていく雨具は、歩く道と時間、両手を使いたいかによって選び方が変わります。風が弱い日の短い舗装路なら傘、短時間の小雨でバッグも覆いたいならポンチョ、長く歩きながら両手を空けたいなら上下分離型が候補です。

ただし、警報や雷、強風、増水のおそれがある日は、雨具で活動を続けようとせず予定を中止します。雨具は濡れ方を減らす道具であり、危険な気象や足場を安全に変える装備ではありません。

小雨の公園で、傘、ポンチョ、上下分離型レインウェアを着た三人が舗装路を歩く様子
使用シーン例:風、移動時間、両手の使い方に合わせた三種類の雨具。

重さだけでなく、歩き方に合う雨具を選ぶ

傘、ポンチョ、上下に分かれた雨具を並べた様子
イメージ例:傘、ポンチョ、上下分離型という三種類。

傘は開閉しやすい反面、片手がふさがります。ポンチョはバッグも覆いやすく、上下分離型は脚まで覆って両手を空けられます。雨の強さだけで決めず、風や道の状態、歩く時間も合わせて比べましょう。

表を横にスクロールすると、各商品を比較できます。

比較項目 モンベル トレッキングアンブレラ 55(1128701)の商品画像 モンベル トレッキングアンブレラ 55(1128701) KiU スタンダードレインポンチョ 2ND(K404)の商品画像 KiU スタンダードレインポンチョ 2ND(K404) ミズノ ベルグテックEXストームセイバーVI レインスーツの商品画像 ミズノ ベルグテックEXストームセイバーVI レインスーツ
種類 折りたたみ傘 袖付きポンチョ 上下分離型
重さ 約153g 約460g Mサイズ約550g
主な仕様 8本骨、使用時直径約95cm、収納時約25cm 耐水圧20,000mmH2O、止水ファスナー、シームテープ、収納袋付き 耐水圧30,000mm以上、透湿性約16,000g/m2/24h、収納袋付き
選ぶ目安 風が弱い短い舗装路 バッグも覆いたい短時間の小雨 両手を空けて長く歩く場面
気をつけること 片手がふさがり、強風時は使用しない 裾が風で動きやすく、完全防水ではない 着脱に時間がかかり、内部が蒸れることがある

どの雨具を選んでも、濡れた木道、落ち葉、泥、段差では足元が滑りやすくなります。観察しながら歩かず、双眼鏡やスマートフォンは安全な場所で立ち止まってから使ってください。

短い舗装路の移動なら、開閉しやすい傘

風の弱い広い舗装路で傘を使う人
使用例:風が弱く見通しのよい舗装路での傘。

傘はすぐに開閉でき、顔の周りに空気が通りやすい雨具です。駅から公園までの短い移動や、風が弱い日の舗装路を歩くときに使いやすい形です。

モンベル トレッキングアンブレラ 55(1128701)は、8本骨、使用時直径約95cmの折りたたみ傘です。収納時は約25cm、重量は約153gなので、短い舗装路で使う雨具を、持ち運ぶ大きさと重さから選びたい人の候補になります。

一方、双眼鏡やカメラ、地図を扱いたい場面では、傘を持つ手がふさがることが制約になります。狭い道や人が多い場所では、先端が周囲に当たらないように注意してください。強風時は使用せず、雷があるときも傘を差して観察を続けないでください。

バッグも覆いたい短時間の小雨には、ポンチョ

小雨の管理された道をポンチョで歩く人
使用例:短い小雨でさっと羽織るポンチョ。

ポンチョは頭からかぶり、上半身とバッグをまとめて覆いやすい雨具です。短時間の小雨で、荷物を覆いつつ両手も空けたいときに候補になります。

KiU スタンダードレインポンチョ 2ND(K404)は、耐水圧20,000mmH2O、重量約460gの袖付きポンチョです。止水ファスナーとシームテープを備え、収納袋も付いています。バッグを覆いながら両手を空けやすい点が、傘とは違う選ぶ理由になります。ただし、完全防水を前提にはできません。

ポンチョの広い裾は、風でめくれたり、枝や設備に引っ掛かったりすることがあります。足元は覆いにくく、長く歩けば膝から下が濡れる場合もあるため、移動時間や道の状態まで考えて選びましょう。購入前には、バッグを背負ったときの丈、袖口、裾の留め方を見ておいてください。

脚も覆って長く歩くなら、上下分離型

雨の園路を上下に分かれた雨具で歩く人
使用例:雨の中を長く歩くときの上下分離型。

ジャケットとパンツに分かれた雨具は、上半身と脚を覆い、両手を空けて歩けます。未舗装路を歩く場合や、雨の中で移動時間が長くなる場合に向く形です。その分、着脱には時間がかかり、内部が蒸れることもあります。

ミズノ ベルグテックEXストームセイバーVI レインスーツは、耐水圧30,000mm以上、透湿性約16,000g/m2/24h、Mサイズ約550gの上下分離型です。収納袋が付属しているので、ジャケットとパンツをまとめて携帯できます。

この形を選ぶ理由は、上下で体を覆いながら両手を空けて移動できることです。耐水圧や透湿性が高ければ、そのまま快適さも決まるわけではありません。これらは素材を比べるための仕様値で、実際の濡れ方や蒸れ方は、雨量、気温、運動量、着方、縫い目、ファスナー、手入れの状態によっても変わります。

購入前には、中に着る服と合わせて動けるか、フードをかぶって左右が見えるか、パンツをどう着脱するかを確かめましょう。数値と着方の両方を見て、自分の移動に使えるかを考えてください。

雨具を選ぶことと、出かけてよいかの判断は別

室内で天気、雨雲、地図を確認して出発を考える人
安全例:出発前に確認する天気、雨雲、川の情報。

出発前には、目的地の気象警報と注意報、雨雲の動き、雷の情報を見てください。大雨や洪水の危険度は気象庁のキキクル、川の水位や河川カメラは国土交通省の川の防災情報で確かめられます。

現地で空が急に暗くなる、雷鳴が聞こえる、風が強まる、川や水路の水が増えるといった変化があれば、安全な建物や車へ移動します。水辺、谷、低い土地では、その場所の雨が弱くても、上流の雨によって増水する場合があります。

雨具を持っていることや耐水圧の高さを、出発したり観察を続けたりする理由にはしません。危険が予想されるときは中止し、現地でも天候と足元の変化を優先して判断してください。

試着では、腕・膝・フードの視野を確かめる

売り場で雨具の袖やフードと腕の動かしやすさを確かめる人
イメージ例:袖、フード、腕の動きを確かめる試着。

上下分離型は、普段の服の上から着た状態で、腕と膝を動かせるサイズを選びましょう。大きすぎると裾を踏みやすく、小さすぎると、腕を上げたときに袖や背中が突っ張ります。

試着できる場合は実際に動いてみて、商品情報と合わせて次の点を確かめてください。

  • フードをかぶっても、左右の視野が保てるか
  • 手首と首元を調整できるか
  • 靴を履いたままパンツを着脱できるか
  • 裾が地面に触れないか
  • バッグを背負った状態で腕を動かせるか
  • 暗い雨天でも周囲から見えやすい色か

使ったあとは、洗濯表示に従って汚れを落とし、十分に乾かしてから収納します。購入時だけでなく、手入れ方法も含めて使うことを考えておきましょう。

使う道と時間が決まれば、候補を絞れる

小雨、風のある雨、長いぬれた道の三場面
イメージ例:雨、風、歩く時間、道の状態による選択。

天候の変化を確かめたうえで、風が弱い日の短い舗装路だけなら傘から考えられます。バッグごと短時間だけ覆いたいならポンチョ、脚を覆って両手を空け、長く歩くなら上下分離型を検討しましょう。

雨脚、風、雷、足元に不安があるときは、雨具を追加して対応しようとせず、外出を延期してください。

雨具は、取り出すところから帰宅後の手入れまで考える

持ち物の中に雨具があっても、必要なときに取り出せなければ困ります。準備、着用、切り上げ、手入れまでを次の順序で考えておきましょう。

  1. 出発前に予報、警報、雷、川の水位を確認し、危険が予想される場合は中止する。
  2. 雨具は、図鑑やノートを全部出さなくても手が届く位置に入れる。
  3. 雨が降り始めたら安全な場所で立ち止まり、傘を差すか、ポンチョまたは上下分離型を着る。
  4. 雷、強風、水位上昇、視界不良、滑りやすい足元があれば、耐水圧にかかわらず退出する。
  5. 濡れた雨具は紙や電子機器から分け、帰宅後は各製品の洗濯表示と公式の手入れ方法に従う。

雨具以外の準備については、自然観察を始める最低限の道具で、靴、飲み物、連絡手段も確かめられます。