野鳥図鑑を初めて買うなら、鳥の名前が分からないときに、どこから探せるかを見てみましょう。大きさやいた場所から候補を探し、似た鳥の違いを比べられる本なら、現地で覚えた特徴を調べる手がかりにできます。

写真とイラストには、それぞれ得意なことがあります。写真は実際の姿を知るために、イラストは形や模様の違いを見比べるために役立ちます。両方を載せた本も候補にしながら、観察する地域や、持ち歩ける大きさに合う一冊を選びましょう。

池のそばのベンチで携帯用の野鳥図鑑を開き、双眼鏡と観察ノートを置く人
使用シーン例:観察した特徴を携帯図鑑のイラストと照合する場面。

写真で姿を知り、イラストで違いを比べる

同じ身近な鳥を写真とイラストで見比べる図鑑の誌面例
イメージ例:同じ鳥を比べた写真とイラスト。

写真では、羽の質感や姿勢、周囲の環境の中で鳥がどう見えるかを確かめられます。一方で、光の向きや撮影角度、季節、年齢によって、同じ鳥でも色や形が違って見えることがあります。目の前で見た姿と写真が違うからといって、それだけで別の鳥とは決められません。

イラストは、見分ける手がかりになる形や模様を、同じ向きで比較しやすく描いたものです。似た鳥を並べて見るほか、雌雄や季節による違いを比べるときにも役立ちます。ただし、実物がいつも図の通りに見えるわけではないので、姿勢や光、距離による見え方は写真でも補いましょう。

図版比べやすいこと選ぶときに気を付けたいこと
写真羽の質感、姿勢、周囲の環境での見え方撮影の向きや光がそろっていない場合がある
イラスト形、模様、雌雄や季節による違い実際の光や距離での見え方も補いたい
写真とイラスト見分ける特徴と実際の姿の照合掲載種数と本の厚さのバランスも見る

見本の誌面を開いたら、似た鳥の違いをどこで比べられるかを見てください。イラストで注目する特徴が分かり、その特徴を写真でも探せるか。図版の数だけでなく、自分が見比べるときの分かりやすさも選ぶ基準になります。

現地で使う一冊は、地域・大きさ・探し方・版で選ぶ

携帯性、見分け方、比較、分布図を表す図鑑の誌面例
イメージ例:携帯性、探しやすさ、比較、分布の確認。

掲載種数の多さだけでは、持ち歩く図鑑を決めにくいものです。出かける地域の鳥を扱っていることに加え、名前を知らなくても、覚えている特徴からページを探せるかを確かめましょう。

四つの基準購入前に確かめること
対象地域日本全国を扱う本か、地域を限定した本か
携帯性普段のバッグに入り、片手でも開ける大きさか
探し方大きさ、色、環境、季節、分類群から候補を探せるか
版と分類発売日、版、ISBN、参照する鳥類目録が示されているか

現地用の一冊ですべてを調べようとする必要はありません。携帯版で身近な鳥の候補を探し、帰宅後に大型図鑑で似た種類を詳しく比べる、という使い分けもできます。

『野鳥手帳 第2版』は、名前を知らない鳥を特徴から探したい人に

公園で片手に持てる一般的な小型野鳥図鑑
形状例:公園で片手に持てる小型の野鳥図鑑。

『野鳥手帳 第2版 「あの鳥なに?」がわかります!』は、日本で見られる野鳥244種を写真とイラストで紹介する携帯図鑑です。四六変型判、208ページで、2025年5月発売。ISBNは9784829972595です。

身近な鳥を調べ始める人にとって使いどころがあるのは、大きさ、見られる場所、季節から探せる表です。鳥の名前が分からなくても、見たときに覚えている情報から候補を探せます。環境別に調べる場合は、市街地、農耕地、水辺、野山を手がかりにできます。

候補を見つけたあとも、二種類の図版を使えます。イラストで形や模様を比較し、写真で実際の姿や周囲の環境を確かめる、という流れです。雌雄、成鳥と幼鳥、季節による羽の色や模様の違いも、イラストで見比べられます。

月ごとの観察案内と、行動や足跡などを扱う35本のコラムもあるので、現地で候補を探すだけでなく、帰宅後に行動や季節の説明を読み返したい人にも候補になります。

ただし、日本国内で記録された鳥を網羅する専門図鑑ではありません。珍しい鳥や似た種類を詳しく調べることが目的なら、この本だけでは足りないため、掲載範囲の広い図鑑や地域の記録も併用してください。

旧版を持っているなら、名前や分類の違いに気を付ける

古い装丁と新しい装丁の一般的な野鳥図鑑を並べた様子
イメージ例:内容の更新を確かめたい旧版と新版。

鳥の分類や図鑑での並び順は、研究の進展に合わせて変わります。日本鳥学会が2024年9月に刊行した『日本鳥類目録 改訂第8版』に合わせて、『野鳥手帳 第2版』も分類と学名を更新しています。

古い図鑑も観察に使えます。別の資料で同じ鳥を探したときに、名前や並びが違っていたら、どの分類をもとにした本なのかを見てください。版の違いを知ったうえで使うことが大切です。

ここで紹介している本を買うときは、商品名に「第2版」とあること、ISBNが9784829972595であることを確かめましょう。

鳥を見ている間は観察を、見失ってから図鑑で比較を

鳥の特徴をノートへ書いてから図鑑で候補を比べる人
使用例:見えた特徴を残してから比べる図鑑の候補。

鳥を見つけたら、その場で名前を決めようとするより、姿や動きに目を向けましょう。見失ってから図鑑を開くときに、次のような記録が手がかりになります。

  1. 大きさと全体の形を見る。
  2. くちばし、脚、尾、翼の模様を確かめる。
  3. 止まる、飛ぶ、地面を歩くなど、見えた動きを残す。
  4. 水辺、樹上、地面など、鳥がいた環境を記録する。
  5. 鳴き声を、聞こえた通りにメモする。
  6. 図鑑で当てはまりそうな種類を二つ以上見比べる。

記録は、実際に見えたことと分からなかったことを分けて残します。あとから図鑑で知った特徴を、現地でも見たと思い込むと、種類を取り違えるおそれがあります。図鑑に書かれた特徴で記録を埋めず、自分の記録と照らし合わせて候補を比べてください。

見分けられなくても、鳥との距離は保つ

園路の柵の内側から離れた鳥を双眼鏡で見る人
観察例:園路の内側から双眼鏡で保つ鳥との距離。

図鑑との違いが気になっても、特徴を確かめるために鳥へ近づかず、観察が認められた場所から見える範囲を観察しましょう。公園や観察地では、管理者のルールを優先します。

巣やひなへ近づくこと、鳴き声を再生して呼び寄せることは避けてください。私有地へ入らず、餌も与えません。希少種や繁殖中の鳥を見つけた場合も、詳細な場所は公開しないでください。

買う前に、名前を知らない鳥を探せるか試してみる

書店で小型野鳥図鑑の大きさや開きやすさを比べる人
イメージ例:大きさ、版、探しやすさの購入前比較。

書店などで本を手に取れるなら、大きさと開きやすさを確かめるだけでなく、誌面や索引も見てみましょう。鳥の名前を知らないときに、どの表やページから探し始められるかが分かると、自分の観察で使えるかを考えやすくなります。

購入前には、次の点を見比べてください。

  • 写真とイラストがどのように使われているか
  • 観察する地域を扱っているか、何種が載っているか
  • 雌雄、年齢、季節による違いを比べられるか
  • 索引や特徴別の表から候補を探せるか
  • 判型とページ数が持ち歩く用途に合い、普段のバッグに入るか
  • 片手でも開けるか
  • 版、発売日、ISBNが購入したい本と一致するか
  • 価格、在庫、送料に納得できるか

身近な鳥を特徴から探し、写真とイラストで見比べたい人は、『野鳥手帳 第2版 「あの鳥なに?」がわかります!』の販売ページで購入条件を確かめてください。価格、在庫、送料、キャンペーンは変わるため、購入時の情報で判断しましょう。

双眼鏡もこれから選ぶ場合は、自然観察の双眼鏡は8倍と10倍のどちらを選ぶかで、野鳥の見つけやすさに関わる倍率と視野の違いを比べられます。